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篠田三郎と三浦春馬の接点 親子役で顔が似てると話題になった『森の学校』とは

俳優・三浦春馬さんがまだ少年だった頃、初主演を果たした映画『森の学校』(2002年公開)は、今では“幻の映画”と呼ばれています。

DVD化も配信もされておらず、当時劇場で観た人々の記憶の中にしか残っていません。

そんな作品で三浦春馬さんの父親役を演じたのが、ベテラン俳優の篠田三郎さんでした。二人の自然な親子のやりとり、そして驚くほど似ている顔立ちに、多くの観客が「本当の親子みたい」と感動したといいます。

今回は、この二人の貴重な共演と映画『森の学校』の魅力について詳しく紹介します。


目次

『森の学校』とはどんな映画?

『森の学校』は、霊長類学の世界的権威・河合雅雄氏の自伝的小説『少年動物誌』(福音館書店)を原作とした作品です。

監督は西垣吉春氏。兵庫県丹波篠山市の雄大な自然を背景に、昭和10年代の田舎町でたくましく成長していく少年の姿を描いています。

丹波篠山の美しい自然や人々の温かさを丁寧に映し出すことを重視した監督の意向により、映画館のみでの上映というこだわりの作品となりました。

そのためDVD化や配信はされておらず、ファンの間では「二度と観られない幻の映画」として伝説的な存在になっています。


三浦春馬の初主演映画

三浦春馬さんがこの作品で演じたのは、歯科医の父・秀雄(篠田三郎)と母・静子(神崎愛)のもとに生まれた三男・マト。

六人兄弟の中でも体が弱く、学校を休みがちな一方で、動物たちをこよなく愛する心優しい少年です。

映画では、弟のミト(小谷力)と一緒に家で飼っている動物たちの世話をし、自分たちの名前から一文字ずつ取って「マミ動物園」と名付けて大切に育てる場面が印象的に描かれています。

2000人を超えるオーディションの中から三浦春馬さんが抜擢されたといわれており、当時から関係者の間では「演技の素質を強く感じた」「天性の表現力があった」と評判でした。

彼の純粋な眼差しや自然体の芝居は、子役ながらもすでに将来の大俳優を予感させるものでした。


篠田三郎との親子役が話題に

映画の中で、三浦春馬さん演じるマトの父・河合秀雄を演じたのが篠田三郎さんです。

篠田さんは温厚で知的、しかし時に厳しく子どもたちを見守る父親像を見事に体現していました。

劇中で、マトが喧嘩をして呼び出された際、竹刀で打たれながらも素手で立ち向かったことを父・秀雄が「偉い」と褒めるシーンがあります。この場面は、親子の信頼関係と父の深い愛情を感じさせる名シーンとして多くの観客の胸を打ちました。

この親子のやりとりがとても自然で、二人の表情や話し方までどこか似ていたことから、「本当の親子みたい」「顔立ちまでそっくり」と話題になりました。

SNSやファンの間でも「篠田三郎さんが春馬くんの将来の姿みたい」と言われることが多く、作品を観た人々に深い印象を残しています。


篠田三郎 三浦春馬 二人の共演が生んだ“温もり”

篠田三郎さんはベテラン俳優として長年活躍しており、落ち着いた声と誠実な演技が魅力です。

そんな篠田さんが、まだ10代前半だった三浦春馬さんと真っすぐに向き合い、まるで本当の父親のように接していたといわれています。

撮影現場では、篠田さんが春馬さんに演技の呼吸やカメラ前での自然な立ち振る舞いを優しく教えていたというエピソードもあります。

その影響もあり、春馬さんは後年、多くの作品で大人顔負けの演技を見せる俳優へと成長していきました。

『森の学校』は、単なる子供の成長物語ではなく、人と自然、そして家族の絆を丁寧に描いた作品です。

篠田三郎さんと三浦春馬さんの間に生まれた“親子の温もり”が、そのテーマをより一層引き立てています。


「幻の映画」と呼ばれる理由

『森の学校』は公開当時から非常に評判が良かったものの、商業的な配信やDVD販売が行われていません。

監督が「丹波篠山の美しい自然はスクリーンで観てほしい」という強いこだわりを持っていたため、あえて劇場上映のみに限定されたのです。

そのため、現在この映画を観る手段はほとんどなく、当時のパンフレットや新聞記事、関係者の証言などでしか内容を知ることができません。

ファンの間では、「いつか再上映してほしい」「三浦春馬さんの原点をもう一度見たい」という声が今も根強くあります。


まとめ

映画『森の学校』は、俳優・三浦春馬さんの原点であり、篠田三郎さんとの奇跡の共演によって生まれた温かい作品です。

親子役としての自然な関係性、そして顔立ちまで似ていると話題になった二人の演技は、まさに時代を超えて語り継がれる名演でした。

DVD化も配信もされていない“幻の映画”であるからこそ、観た人の記憶の中で今も鮮やかに輝き続けています。

篠田三郎さんと三浦春馬さんの共演は、俳優としての才能と人間としての温もりが見事に融合した、まさに日本映画史に残る貴重な一作といえるでしょう。

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